プロフィール

ハワイ短歌会

Author:ハワイ短歌会
ハワイ短歌会ブログへようこそ!

最新トラックバック

2019年6月の選歌

「父さんは」と目を閉ぢしまま母は聞く既に逝きたる父の所在を    
筒井みさ子 

レストランで声かけられて懐かしき顔に出会えど名は浮かび来ず
岡まなみ  

道端の石に名を付け幼児(おさなご)は散歩のたびに挨拶をする
鵜川登旨

いとおしき孫の名前が出て来ない「あのう、あのー」と小遣い差し出す
柴田和子

名も知らぬ山野草(さんやそう)に癒されて気の向くままに畦道(あぜみち)を行く
山下ふみ子

丸まりて手毬のような紫陽花に名もしらぬ虫隠れてのどか
佐々木 直

毎日を家にこもりて怠惰なる我を叱るか空の青さが
清塚洋子

(山の上の宿にて)
窓を開け冷気入れれば乳色の雲海の下に街は沈みおり       
森田郁代

カーテンに夕陽の名残の映りきて淡き色へと染め上げてゆく
楽満眞美

温かき雨の潤(うるお)す夜気に触れゆくりなく知る夏の訪れ
楽満眞美

2019年6月の歌

新しきレンズに変えしわが眼鏡割引なしでも注文をする
待ち待ちしフチ無し眼鏡は始めてで似合うか否か多分似合うね
三浦アンナ

名前をね聞くだけでもう気分いいこんなにも君影響大ね
だんだんと夏のきざしに懐かしい去年の夏は暑かったよね   
田中えり

名も知らぬ山野草(さんやそう)に癒されて気の向くままに畦道を行く
新緑の風と遊ぶか鯉のぼりふわりふわふわ山里の空
山下ふみ子

ネパールのロッジに独りの客なれば 言葉優しき異邦人らは
莢豆を摘んでそのまま口に入ればりばり喰みし甘き莢豆
近藤秀子

丸まりて手毬のような紫陽花に名もしらぬ虫隠れてのどか
心閉じ誰にもいえぬ吾が事にジンジャー散れちれ香り残して
佐々木 直

五十年暖めていし好きな名を雅号に選び短歌を始めぬ
君待つと急ぐ車中にふんぷんとテイクアウトのガーリックが匂う
小島夢子

名物のお土産もらい心からありがとう言う訪れし友に
毎日に窓から眺む木の揺れもみどりも増して春も深まり
村土満智子

老いたのか君の想い出とおくなりハガキが告げる夫の命日
毎日を家にこもりて怠惰なる我を叱るか空の青さが
清塚洋子

名を呼ばれ診察室に入れられた検査結果を緊張して待つ
友だちがホームに入ると帰国した動けることが条件という
橋本光子

緑陰に涼を求める足下の名知らぬ草花語りかけくる
元号が令和となりて早ひと月我が行く道は変わることなし
川路千鶴子

名も知らず餌を分かちし渡り鳥明日はいずこか又逢えるやら
平成を見送りし月残りいる西空高く名残宿して
川路広美

プードルを我が家に迎えし「姫」ちゃんは名前のとおり可愛さ百倍
待望の百円ショップがホノルルに駐車場探して疲れて帰る
伊藤美枝子

カーテンに夕陽の名残の映りきて淡き色へと染め上げてゆく
温かき雨の潤す夜気に触れゆくりなく知る夏の訪れ
楽満眞美

レストランで声かけられて懐かしき顔に出会えど名は浮かび来ず
いやな人嫌いなことは切り捨てて生き始めたら人生らく楽
岡まなみ

朝靄に深く静まる里見れば緋鯉真鯉鮮やかに舞う
黒き蝶飛び交う二羽の楽しげに五月の蘭を花から花へ            
沖葉子

(山の上の宿にて)
目をこらし眺める先に富士山は眠りおるらし白雲の中      
窓を開け冷気入れれば乳色の雲海の下に街は沈みおり       
森田郁代

名も知らぬ鳥の群れ飛ぶ空低く山の峰より雲のわきたつ
はぐれても声を張り上げ捜してる二羽の鶏明けやらぬ空
関本なつ

突然に娘の電話あり結婚をしようと思う式はしないから
誰の証人名(サイン)にあらむ入籍は五月一日令和とともに   
小野貴子

昭和から平成を経て令和へと三代生きるわれらが見識
この頃はユニクロシャツによく出逢うやっぱりハワイは日本なのかな  
大森久光

大き声に吾の名を言へば目を開き母はつぶやく なんでん忘れた
  なんでん:佐賀方言 全て、全部
「父さんは」と目を閉ぢしまま母は聞く既に逝きたる父の所在を      
筒井みさ子

道端の石に名を付け幼児(おさなご)は散歩のたびに挨拶をする
列長き搭乗手続き終えし後セキュリティへと列また蛇行す
鵜川登旨

庇より落ちる雫に狂喜する名は知らねども乱舞の小鳥 
三十年(みおとせ)を透析したる兄なれど若葉のごとく生命たぎりて
原 葉

夢の中お母さんと呼んでいる吾母の年をはるかに超えいて 
いとおしき孫の名前が出て来ない「あのう、あのー」と小遣い差し出す
柴田和子

名も知らぬ色鮮やかな街路樹は行き交う人を笑顔に変える
梅雨に入り雨に濡れてるアジサイは心の汚れ洗い消し去る
由里子

2019年5月の選歌

贈られし赤き野いちご艶(あで)やかに香り愉しむ独り居の午後
近藤秀子

春雨に満開の桜散りはじめ透明傘に模様染めゆく
山下ふみ子

我が腕に縋(すが)りて歩く母の身の軽さの哀し多摩川の土手
小島夢子

椰子ゆれるアロハの島の白浜に平成最後の夕陽を送る
川路広美

百歳を迎うる母は背(せな)凛と四元号を生き抜きて来ぬ
楽満眞美

ざくろ樹の木末(こぬれ)に雫の輝けり雨上がりたる令和の朝に
楽満眞美

お帰りと迎え出る人居なくとも猫は扉(と)のそば鍵音ききて
佐々木 直

山々は日ごと新緑に染まりゆき急かされ我も衣替えする
森田郁代

空高くゆるりと回る観覧車春の日受けて銀に光れり
鵜川登旨

世の中の変化の速さに追いつけず昔恋しき昨今の日々
川路千鶴子

新しき令和の御代(みよ)を思うとき心の内に梅香り来る
鵜川登旨

散歩道ブーゲンビリアの苞葉(ほうよう)が風に転がり吾を抜き去る
大森久光 

2019年5月の歌 
令和とう芍薬の花の現れぬ未来よ平和で美しくあれ
贈られし赤き野いちご艶やかに香り愉しむ独り居の午後
近藤秀子

春雨に満開の桜散りはじめ透明傘に模様染めゆく
月一度家族総出の大仕事シャンプー嫌うゴン太の厄日
山下ふみ子

なぜ生まれ何故死にゆくかもわからずにいつの間にやら八十五歳
我が腕に縋(すが)りて歩く母の身の軽さの哀し多摩川の土手
小島夢子

見つめると目があう二人キュンとなる顔見るだけでしあわせ二人
お子様がとなりで寝てるそれだけで寝息を聞いてしあわせ気分
田中えり

新しき元号「令和」の由来聞き日本のゆかしき景色浮かびぬ
美しき響きの「令和」はハーモニー仲間と共にハワイに歌詠む
三浦アンナ

弥生晴れ孫友集い花盛りまぶしきプールはしゃぎ泳ぎて
「令和」春爛漫の里マニュキュアを若き色にし老いを楽しむ
沖葉子

春風は優しく頬を撫ぜてゆく海辺に出ようか風のまにまに
お帰りと迎え出る人居なくとも猫は扉(と)のそば鍵音ききて
佐々木 直

令和なる新元号は響き良き思い駈けゆく万葉の野へ  
夜毎降り静かにシンダー濡らす雨庭木にじっとり黴(かび)生やしつつ
シンダー:溶岩を細かく砕いて庭に敷いたもの
原 葉

百歳を迎うる母は背(せな)凛と四元号を生き抜きて来ぬ
ざくろ樹の木末(こぬれ)に雫の輝けり雨上がりたる令和の朝に
楽満眞美

リード引けど腰を下ろして動かない幼児の様に駄々捏ねる犬
我が犬はスキップで走る特技あり友に褒められ心浮き立つ
伊藤美枝子

車窓より両陛下の笑み神々し若者たちは感動の涙 
はやぶさII困難乗り越えリュウグウへ喜びに沸くJAXAの仲間 
  JAXA: Japan Aerospace Exploration Agency(宇宙研究開発機構)の略称
橋本光子

街中に日の丸の旗なびかせて若葉の季節に令和始まる            
見上げれば風に向かって泳ぐ鯉令和の子らよぐんぐん泳げ
由里子

華やいだオープン・カフェのミモザの木刈り込まれちゃって裸一貫
散歩道ブーゲンビリアの苞葉が風に転がり吾を抜き去る
大森久光

青い空白雲流る天空に鯉のぼり舞う五月晴れかな
カラカラと矢車の音賑やかに五月の空に鯉の泳げり
村土満智子

激動の平成終わり令和なり心新たに歩み進めん
世の中の変化の速さに追いつけず昔恋しき昨今の日々
川路千鶴子

椰子ゆれるアロハの島の白浜に平成最後の夕陽を送る
朝顔のつぼみかすかにゆれながら令和最初の朝日を待ちぬ
川路広美

新しき令和の御代を思うとき心の内に梅香り来る
空高くゆるりと回る観覧車春の日受けて銀に光れり
鵜川登旨

岩肌にぐ真直(ます)ぐ垂れたる帯のごと滝現れぬ霧の晴れ間に
山々は日ごと新緑に染まりゆき急かされ我も衣替えする
森田郁代

認知症の愛(は)しき妻持つ旧友は二人で生きていくと微笑む
純白のディナーセットを思い出と共に娘が受け継ぎくれぬ
筒井みさ子

桜吹雪胸に浴びつつ杖を手に君と歩みし哲学の道
両陛下がお立ちになった御所の桜胸膨らませ今日は私も
柴田和子

もの言わぬ車の世話の難しさなにを拗ねるかだんまり動かず
親子鶏(とり)野に放たれてそこかしこどけどけここは我らが縄張り
関本なつ

夫に合わせ歩幅を狭くし歩み出せば忙(せわ)しき忽ち時がゆるみぬ
三輪の夕顔が咲きて夕闇に真白き円のぽっかり浮かぶ
岡まなみ

戸を開けるごとに春の陽伸びて来て今日着る服を教えてくれる
迷いつつあがきもがいてまた悩みわめいて泣いて何とか生きてく
小野貴子

2019年4月の選歌

複雑に枝からませて支え合うブーゲンビリアは人の世に似て  
原 葉   

道端のナズナに遠き日甦(よみがえ)りかんざし作りて髪に挿したり
山下ふみ子

ひと日過ぎまた新たなる日を迎え鏡の自分におはようと言う
空 
    
子を抱き餅焼く母や末期がんやるせなきかな外は木枯らし
川路広美

散歩道のそこここ顔出す土筆(つくし)つみ今夜のお菜とポケットに詰める
森田郁代

クチナシの垣根に春の陽のかげり白き香のみがしばし漂う
楽満眞美

三月の光を浴びて軽トラはビール麦あおき農道をゆく
筒井みさ子

三つ目の元号生きる五月より穏やかな世にと願いを込めて
森田郁代

家族揃い苺をチョコに浸し食む先ほどまでの諍(いさか)い忘れて
鵜川登旨

桜木にメジロのつがい訪れて開花の刻を吾に知らせる
大森久光 

叱られてシャカシャカジャンとドラム打つ孫の言い分唸りて消えぬ
楽満眞美

雑草も子孫繫栄したかろに無情に抜く手に朝露ほろり
川路千鶴子

揉(も)め事を話す娘の電話には我の話はまた棚上げとなり
岡まなみ

太巻はたまごかんぴょうでんぶ海苔ひきたてあって平和な味す
小野貴子

背中には夢いっぱいのランドセル幸多かれと門出を祝う
由里子
検索フォーム
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR